コールレートの変動とは

日本銀行は毎日の市場調節によってベース・マネーの受給をバランスさせ、コール・レートが乱高下しないように調整しています。しかし日本銀行が物価の安定を図るため、金融の引き締めや緩和を実施する際は、ベース・マネーの需要変動に対して、ただ受動的に供給することを停止します。

引き締めであればベース・マネーが不足するように供給を調節し、緩和であればベース・マネーが余るように供給を調節します。その際、クッションとなるのが、準備預金でもある日銀預け金です。日本銀行はベース・マネーの不足を作る場合、日銀預け金の範囲内の不足を作ります。範囲内にしなければ、どこかの銀行が決済不能となり、決済システムが混乱してしまうからです。

準備預金制度

準備預金制度では、16 日から翌月15日までの日銀預け金の平均残高を規定どおり積むように要求していますので、日本銀行が日銀預け金の範囲内でベース・マネーの供給を不足気味にしていくと、準備預金の積みの進歩率が遅れてきます。

インターバンク市場ではこれを金利高目誘導のシグナルと見て、 金利が低いうちに積もうとして資金需要が強まり、資金供給は減り、コール・レートは結局上昇します。逆に金融緩和の際は、ベース・マネ ーを余り気味に供給するので、積みの進歩率が進行しすぎてインターバンク市場は金利低目誘導のシグナルと見て資金需要は弱まり、資金供 給は増加し、コール・レートは低下します。日本銀行は目標金利のシグナルをもっと明確に示したいときには、CPの指値オペをすることも あります。

このように日本銀行は、ベース・マネー供給のごく限界部分を調節してシグナルを発信し、積みの最終日(通常15日)を除けば日々金利弾力的な準備預金の需給に働きかけてコール・レートを変動させます。このコール・レートの変動をさらに大きくさせる際には、公定歩合の変更を実施します。

アナウンスメント効果

これは、金融政策の姿勢(金利の目標水準を含む)の変更を示す大きなアナウンスメント効果を持っていますので、国の内外から注目されています。もっとも日本銀行は、公定歩合を支払う取引先金融機関にはいつでも貸出をするというわけではありません。

政策的観点から必要と判断した際に、日本銀行のイニシアチブで貸します。つまり日銀貸出は、経済学でいう信用割当の状態にあります。このため、コール・レートは常に公定歩合よりも高い水準で変動しています。これは、アメリカやドイツの公定歩合とインターバンク市場レートの関係にも当てはまります。